顔ダニはニキビダニとも言われ、ほとんどの大人のお肌に生息しています。本来、お肌の皮脂量のバランスを取ってくれるものですが、これが何らかの影響で増えてしまうと、お肌に良くない症状が表れます。
顔ダニが繁殖するために出る症状には、かゆみ、ニキビ・吹き出物、乾燥肌、酒さ(「しゅさ」と読みます)、老化、毛穴の開きや汚れといったものがあります。顔ダニの症状を防ぐのにまず大事なのは、朝晩の正しい洗顔です。その他に、食生活を見直して脂っこいものや刺激物を控えること、ストレスをためないこと、適度な睡眠を取ること、メイクを薄めにすることによっても顔ダニの症状を抑えることができます。
この5つの対策以外にも、顔剃りをする、顔ダニ用に作られた石鹸を使うことや、ステロイド入りクリームを使わないことなどがありますが、今回は先ほどの5つについて説明します。
【脅威】顔ダニが引き起こす症状と5つの対処法
顔ダニによる症状
最初に顔ダニが繁殖した時の症状を簡単にまとめます。まず、朝起きた時に顔にかゆみを感じることが多くなります。次に、顔ダニのフンや死骸が毛穴に詰まって、ニキビや吹き出物の原因になります。3番目に、顔ダニが必要な皮脂を食べるので乾燥肌になりやすくなります。4番目に酒さですが、これはなじみがないかもしれません。原因不明の慢性炎症性疾患の1つで、顔が常に赤みを帯びて、ほてったような症状になります。さらに、顔ダニのツメでお肌の細胞が傷つき、老化の原因になります。最後に、顔ダニがお肌の汚れをつけたまま毛穴に入ると、毛穴の開きや汚れを起こします。
朝晩正しい洗顔をしましょう
顔ダニの症状を抑えるには、何よりも正しい洗顔です。洗顔をしてもなかなか治まらないという人が多いのは、顔ダニが1度の洗顔では30%程度しか死滅しないといわれるほど、しつこいものであるためですが、洗顔方法にはコツがあります。また洗顔で顔ダニ対策をするために大事なことは、余分な皮脂と汚れだけを落とし、必要な皮脂は残すことです。顔ダニは夜寝ている間に毛穴から出て活動し、朝方毛穴の中に戻ります。
つまりメイクなどの汚れをつけたまま眠ると、顔ダニがその間に汚れを体につけて毛穴に戻ってしまいます。睡眠前のメイク落としをていねいに行なって洗顔すること、また朝の洗顔も丁寧にして、いつも清潔なお肌を保っていることで、顔ダニの症状を防ぐことができます。
では、大切な洗顔の正しい方法をご紹介します。
1番目:手洗い
手にはふだんから雑菌がたくさんついているので、よく洗わずに洗顔すると肌荒れの原因になります。
2番目:洗顔はぬるま湯で洗顔
温度は32~35度程度がいいでしょう。ぬるま湯で顔を洗って毛穴を開くことにより、お肌の汚れが落ちやすくなります。
3番目:洗顔料よくを泡立てる
洗顔せっけんの泡は密度が高いものをおすすめします。こうしてよく泡立てると、泡がお肌と手の間でクッションのはたらきをして、お肌との摩擦が過剰になるのを防げます。
4番目:洗い始めはTゾーンから、ほほ、目、口、という順に
皮脂量の多いTゾーンから始めることが大切です。Tゾーンの洗い方は指で軽くマッサージするような感じです。それ以外の部分は皮脂が比較的少ない反面デリケートなので、こすらず泡を乗せる程度の洗い方にします。
5番目:流す時もぬるま湯を使う
顔にぬるま湯をつけるようにして、すすぎをていねいに30回程度行います。あごや髪の生え際、こめかみなどすすぎ残しの多い場所に特に気をつけて、ていねいに流しましょう。最後に、清潔なタオルで顔の水分を取ります。タオルをそっと顔に当て、水分を吸収させていきます。ゴシゴシこすると余分な摩擦がかかりますので、気をつけてやさしくふきとりましょう。
食生活を見直しましょう
顔ダニの症状がひどくなるのは、肌の皮脂量のバランスが悪くなるのが原因です。このため、皮脂を過剰に分泌させるような食べ物を食べ過ぎないようにしましょう。皮脂の分泌を抑えるように、日頃からバランスのよい食生活になるように自分で見直すことが大切です。
また、皮脂は顔ダニのエサになりますが、これは肉類や油分の多い食生活を続けているとどんどん増えてしまいます。顔ダニの症状を抑えるためには、欧米型の食生活を控えるようにするということですが、たとえば、ハンバーガーなどのファーストフード、ポテトチップスやチョコレートといったスナック菓子です。
また、唐揚げやなどの揚げ物のように油っこい食べ物をとると、皮脂の分泌が活性化されます。また、皮脂の分泌を促す食物にはスパイスの効いた刺激物があります。激辛ブームで少しは食べるのもいいですが、食べ過ぎると顔ダニが増殖することを忘れないようにして、くれぐれも注意しましょう。
ストレスをためないようにしましょう
顔ダニの症状は、日頃の生活の中のストレスによっても悪化します。お肌は体の中でも、ストレスが最も反映しやすいと言われています。
ストレスはホルモンバランスを崩すので、きちんとしたお手入れをしていても、ストレスのためにお肌が荒れてしまうことがよくあり、顔ダニの症状の原因にもなります。肌に対するストレスには、紫外線、空気の乾燥、摩擦などといった外的ストレスと、疲れ、不規則な食生活、睡眠不足など生活上の要因や人間関係などの精神的要因を含む内的ストレスがあります。
さらに、ストレスによる肌のバリア機能の低下も顔ダニの繁殖を助けます。外的ストレスによって角質が傷ついたり、内的ストレスによって腸などの内臓系が刺激されて免疫力が低下したりすると、皮膚のバリア機能も低下してしまいます。
適度な睡眠を取りましょう
顔ダニの症状を悪化させないためには、十分な睡眠が大切です。睡眠不足になると男性ホルモンの分泌が活発になり、皮脂の分泌を増やします。また寝不足になるとストレスがたまるのを助長し、これも皮脂の分泌を盛んにします。顔ダニの症状を抑えるために適度な睡眠で、心身ともにリラックスした生活を心がけましょう。
メイクは薄めにしましょう
顔ダニの症状を抑えるには、メイクを薄めにすることも効果的です。顔ダニは、濃いメイクが大好物なので、濃いメイクの人には顔ダニが寄生しやすくなります。またメイクが濃ければ洗顔で洗い落としにくくなり、顔ダニのエサになります。顔ダニの症状が心配なら、メイクを少し薄めに切り替えてみましょう。
いかがでしたか?
最後に、顔ダニをあまり気にする必要はありません。スキンケアの基本である洗顔や食生活がきちんとできていれば、顔ダニの症状がお肌のトラブルの原因になることを防げます。逆にお肌を清潔にしようして神経質になりすぎると、お肌の皮脂バランスが乱れます。顔ダニの症状を防ぐには、洗顔やクレンジングをしすぎないことも大切です。
まとめ
【脅威】顔ダニが引き起こす症状と5つの対処法
・ 顔ダニによる症状
・ 朝晩正しい洗顔をしましょう
・ 食生活を見直しましょう
・ ストレスをためないようにしましょう
・ 適度な睡眠を取りましょう
・ メイクは薄めにしましょう